21年4月にオープンした「MINIMUM SKIN CLINIC GINZA(ミニマムスキンクリニック銀座)」は、「無駄のないサービスで、無駄のない価格を。」をコンセプトにしたクリニック。徹底したデジタル化により患者様満足を生み出すベースとなっているのが、B4Aの予約システムです。今回は看護師の植さとみ様に、B4Aのこれまでの稼働状況や展望についてお伺いしました。大学病院/大手美容クリニックマネージャー/再生医療バイオベンチャー営業職を経て、ミニマムスキンクリニック銀座へーまずはご経歴をお伺いできますか?大学卒業後、大学病院勤務を経て大手美容クリニックへ。そこで脂肪や脂肪由来幹細胞を用いた治療に出会い、再生医療の分野に強く興味を持ちました。その後は美容分野に留まらない再生医療の可能性に、この技術を多くの医療関係者、患者様に知って貰いたい、届けたいという想いから、再生医療バイオベンチャーで営業職として活動していました。営業職として働く中で、様々なご縁からクリニック立ち上げメンバーとしてお話を頂く事がありましたが、中でもミニマムスキンクリニックのコンセプト、B4Aを中心に構築されたクリニック運営モデルに共感し、入職を決めました。ミニマムスキンクリニック銀座はデジタル化が徹底されたクリニックーミニマムスキンクリニック銀座のコンセプトを教えてください「徹底したデジタル化」と「オペレーションエクセレンス」によって、無駄のないサービスと価格を実現していくというコンセプトです。ー徹底したデジタル化というのは、具体的にはどういった点でしょうか?B4Aをベースにしたデジタル化です。まずは電子カルテ。通常のクリニックだと、患者様が来院されたらまず問診票を書いていただいて、その問診票をまた受付スタッフが入力してカルテを作って…といった業務から始まります。B4Aだと、予約時にWEB上で事前問診票に記入をしていただくので、来院されたときにすでにカルテが出来上がっており、その時間のロスがありません。予約管理も、これまでは電話でご予約を受けて、裏側で施術をする部屋と機械とスタッフを調整する必要がありました。そういった調整が一切必要ない点が、B4Aによるデジタル化の一番重要な点だと思います。ーオペレーションエクセレンスについても教えてください。ドクターを含め、スタッフのクリニック業務に対する習熟度は一人一人で異なるのですが、どのスタッフが対応しても高クオリティなサービスが提供できるように徹底してマニュアルを整えています。患者様が来院された後の動線や、使用する薬剤の量など非常に細かく規定しており、ここまでやっているクリニックは少ないのではないでしょうか。ーマニュアル整備の他にオペレーションのためにしていることはありますか?サービスレベルを維持する為にメニューの絞り込みもしています。1件でも予約が入るならこのメニューもやろう…という思考になってしまいがちですが、患者様の少ないメニューだと不慣れな施術をすることなるのでサービスレベルも下がりますし、在庫も抱えてしまい投資効率も良くありません。そういった点をしっかり見極めてメニューを絞り込み、無駄のないサービスを実現することによって低価格と高クオリティの両立を実現しています。ー患者様にとっても嬉しいコンセプトですね。無駄を省くことで低価格に安住しないサービスレベルを実現する、というのはありそうでなかったコンセプトだと思います。低価格でサービス提供している美容皮膚科クリニックは他にもありますが、当院は安かろう悪かろうではなく、サービスレベルを適正に保つための指導を徹底しています。それが患者様の満足につながり、結果的にリピートにもつながると考えています。B4Aの活用により、院内での待ち時間は2分10秒まで短縮ーB4Aによるデジタル化により、患者様の満足度は向上しているのでしょうか?患者様の院内での待ち時間を実際に計測したところ、平均2分10秒という結果でした。あわせて患者様に実施したアンケートによると、クリニックで許容できる待ち時間は平均13分。待ち時間を大幅に短縮したサービスを提供できている当院は、患者様の満足度も高いと考えています。※参考:【クリニック「待ち時間」実態調査】美容クリニックで許容できる待ち時間は平均13分。待ち時間の長さで、来院をためらうお客様は63.4%。DX化された当院の平均待ち時間は「2分10秒」ー大幅な時間短縮ですが、これにより予約は増えていますか?同じアンケートで、待ち時間が長い場合は予約をためらうという患者様が6割もいらっしゃいました。その点ではリピート獲得に繋がっているのではないでしょうか。また、待ち時間だけでなくリアルタイム予約※が可能という点も、来院促進に繋がっていると考えています。 ミニマムスキンクリニック銀座ではこれまで私が勤務していたクリニックよりも圧倒的に当日予約が多いです。平日でも4-5件の当日予約が入っており、これは売上に対しても大きなインパクトを与えています。※筆者注:リアルタイム予約とは、患者様が予約の際、複数の候補日時を出して、クリニックが空き状況を元に日時を決定するのではなく、患者様が最初から日時を確定する予約です。B4Aでは、スタッフシフト/部屋/医療機器の状況等をシステム上で一元管理することにより、リアルタイム予約を実現していますーリアルタイム予約でそこまで予約促進につながるのですね!お忙しい患者様も多くいらっしゃいます。そんな患者様にとって、移動などのスキマ時間ですぐ予約をとれて予定を確定できる点や、待ち時間が少なく予定通りの時間に施術を終えて帰ることができる…つまり前後の予定が立てやすい点は、大きな満足に繋がっているのではないでしょうか。開業して1年。B4Aの進化を目の当たりにしているー開業以来B4Aを活用しているのですよね。はい。オープン当初はそれこそB4Aもミニマムで、機能はあまり多くはなかったです。そこからクリニック業務の中で出てきた要望を羅列して、B4A側でその中で優先順位をつけてどんどん開発を進めてくれています。なのでオープン時から比べると2、3倍ほどに機能が増えているのではないでしょうか。ー例えばどんな機能が増えていますか?事前のWEB問診も最初は紙で実施していたのがすぐにデジタル化されました。カルテのテンプレート機能やシェーマ機能※、画像添付などの機能も稼働していく中で追加されたものです。あとは請求記録も最近追加されたので、過去に患者様がどの施術を受けてどんな種類の請求をしていたかの情報もすぐにわかるようになりました。※筆者注:シェーマ機能とは、カルテ内の絵描き機能のことーマネジメント面での追加機能はありますか?日別レポートですね。その日の売上金額、患者様数、顧客単価などをレポート抽出できる機能が追加されています。支払い方法や新規/リピート内訳など細かい点も抽出できますし、月の売上見込も出せるので、マネジメント観点でこの機能は非常に活用しています。ーかなり多くの機能追加がなされていますが、B4Aサイドとはスムーズに議論できていますか?当初は要望が本当に沢山あったので、どう優先順位をつけていくかをかなり議論しました。ですが、優先度も緊急度も高い要望と判断されれば、最短では当日に機能追加ということもありました。コミュニケーションはかなりスムーズだと思います。ーパートナーとしてPDCAを一緒に回している感じがしますね。B4Aは現場の複雑な業務にも対応したシステムー現場スタッフとしても稼働されている中でB4Aのメリットを感じることはありますか?スタッフ管理の面ですね。初診の患者様や初めての施術を受けられる患者様には、複数業種のスタッフが対応をする必要があります。来院してまずカウンセラーがカウンセリングして、その後ドクターが診察に入り、看護師が施術するといった流れです。B4Aではその一連の流れがあることを前提に、一つの予約に対して複数スタッフの確保を一括で管理することができます。アナログで予約管理をしていた時は、この時間は看護師は空いているけどカウンセラーが空いていない…などの調整をしなければいけない煩雑さがありました。しかし、B4Aを利用すると、その作業が不要になり業務面でも非常に負担が軽くなっています。ーアナログといえば電話での予約確認が思い浮かびますが…ミニマムスキンクリニック銀座では電話での予約確認や変更対応がほぼ発生していません。その分来院された患者様の対応にちゃんと時間をと労力を割けるので、非常に良いサイクルになっています。ーセールス面での活用はいかがですか?これからの部分もまだまだありますが、役務管理や過去の施術情報を活用して、リピーターへのセールス施策をしていきたいと思っています。役務管理については、コースを組んでいる患者様で、まだ回数が残っていたり、1ヶ月以上ご来院がなかったりする方に、来院を促すことです。患者様にとっても、来ていただかないと勿体ないので、必要なアプローチだと考えています。過去の施術情報については、例えば初めて来院してダーマペンを受けていただいた方に、「同じく初回価格で受けられるハイフはいかがでしょうか」といったプロモーションを発信するなどです。ーB4Aはデジタル化による業務削減と、データによる来店促進という両面で貢献ができているのですね。まさにそうです。予約管理といった煩雑なクリニック業務をデジタル化することで、マイナスだった部分をゼロにする事ができているので、さらにここから詳細で正確なデータを集めて患者様にアプローチをしていくという、プラスの部分も推進していきたいです。進化を続けるB4Aは他にないシステムになると期待ーB4Aに改善を期待する点などはありますか?デジタル化できているといっても、まだ紙の書類が残っている部分もあります。同意書や、請求書の発行もB4A上でできるようになると良いですね。※筆者注:同意書・請求書発行の機能は近日リリース予定です。ーなるほど。他にはありますか?あと要望しているのは在庫管理です。施術に使用する薬剤や針などの在庫管理はどのクリニックでも大変な業務だと思います。今はダーマペンの予約が入ったらダーマペンの針の在庫を一つ減らして、といった管理をエクセルで手入力でしていますが、記入漏れのリスクはどうしても発生してしまいます。最悪の場合、在庫が足りずに施術ができなくて機会損失ということもあり得る状況です。B4Aで予約と在庫を連動させれば、例えばダーマペンの予約が一つ入るとダーマペンの針の在庫が一つ減って、適正在庫の水準を割ったらアラートされる…といった機能も実現できます。今後の追加機能として予定されていると聞いています!ー在庫管理、とても重要な機能アップデートになりそうですね…!そうですね。これ以外にも多くの機能追加のお話をさせていただきましたが、B4Aもリリースしたばかりのシステムだからこそ、進歩のスピードが速いのだと思います。正直言うと他の大手企業が提供するツールと比較して足りない機能はまだありますが、この1年での機能追加のスピード感は目を見張るものがあります。このペースで進歩していけば電子カルテ・予約システム・プロモーション管理を兼ね備えたこれまでにないシステムになるのではないかと期待しています。ー期待される進化をしていきたいと思います!本日はありがとうございました。